上海の天文台、光害で使用不能に-中国
2010-04-26 20:58 (14 years ago)
2010.2.5 Xinhua News
上海市シャーシャンに設置されている、中国で2番目に大きな光学望遠鏡が、光害のためにもはや通常の観測さえできない状態だという。IAU(国際天文学連合)は世界レベルの観測所での人工光のバックグラウンドは自然光の10%以内が望ましいとしているが、シャーシャンはその基準をはるかに超えている。元天文台長は「以前は17~18等星まで見えていたが、現在では13~14等星が限界だ」という。
シャーシャンは、上海から38km離れており、かつては天体観測に理想的な場所だとされていたことから、観測所が建設された。しかし急激な経済成長と都市化により、シャーシャンは観光地化し、街灯やホテル照明などがあふれ、天文観測に負の影響をもたらした。ここ数年は改善のための装置が導入されたが、結果は満足なものではなかった。天文台では、いくつかの装置をチョーチャン省に移設し、中国で初めての「夜空保護区」をつくることを決めた。しかし、その輸送費などが問題となっている。
上海以外にも、グリニッジ天文台も同様の問題によりロンドンから移設されている。ハワイやチリなど国外の理想的な場所に観測所を建設している国もある。
上海万博に使用される予定のLED照明が、一つの改善策だと見る者もある。LEDからの光は一方向のみに照射され、拡散しないからだ。
http://news.xinhuanet.com/english2010/sci/2010-02/05/c_13164472.htm
上海市シャーシャンに設置されている、中国で2番目に大きな光学望遠鏡が、光害のためにもはや通常の観測さえできない状態だという。IAU(国際天文学連合)は世界レベルの観測所での人工光のバックグラウンドは自然光の10%以内が望ましいとしているが、シャーシャンはその基準をはるかに超えている。元天文台長は「以前は17~18等星まで見えていたが、現在では13~14等星が限界だ」という。
シャーシャンは、上海から38km離れており、かつては天体観測に理想的な場所だとされていたことから、観測所が建設された。しかし急激な経済成長と都市化により、シャーシャンは観光地化し、街灯やホテル照明などがあふれ、天文観測に負の影響をもたらした。ここ数年は改善のための装置が導入されたが、結果は満足なものではなかった。天文台では、いくつかの装置をチョーチャン省に移設し、中国で初めての「夜空保護区」をつくることを決めた。しかし、その輸送費などが問題となっている。
上海以外にも、グリニッジ天文台も同様の問題によりロンドンから移設されている。ハワイやチリなど国外の理想的な場所に観測所を建設している国もある。
上海万博に使用される予定のLED照明が、一つの改善策だと見る者もある。LEDからの光は一方向のみに照射され、拡散しないからだ。
http://news.xinhuanet.com/english2010/sci/2010-02/05/c_13164472.htm