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光害.net 報道リンク集::光害の自然界と健康への影響
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光害の自然界と健康への影響
2009.1 Environmental Health Perspectives
多くの環境論者・自然学者・医学研究者が、環境汚染の中でも光害は最も急速に広がり、浸透していっている問題だと考えている。そして多くの科学的研究結果が、光害は人間と野生生物の健康に害をもたらすことを示唆している。

多くの樹木が、長時間人工光にさらされると季節変化への適応が鈍り、さらにその樹木を住みかにしている生物にも影響が及ぶ。昆虫、カメ、鳥、魚、爬虫類その他の野生種において、光害によって習性、餌をさがすエリア、繁殖サイクルなどに変化が生じている。ウミガメの産卵や渡り鳥の飛行への影響はその典型である。多くの渡り鳥が高層ビルなどの照明によって命を落としているが、その数はニューヨークだけで毎年1万羽、北米全体で毎年9,800万羽~10億羽近くに達する、との推計もある。カエルは過度の光があると求愛鳴きをやめ、コウモリの餌やり行動も影響を受ける。研究者は北米での蛾の減少が光害の影響だと考えている。ほぼ全ての小型のげっ歯類や肉食動物、有袋類の8割、霊長類の2割が夜行性である。夜を守らないと、多くの動物の住みかが失われてしまう。

人体への影響については、野生生物への影響ほど確立はされていないが、多くの研究結果によって示唆されている。夜間の強い光の照射によって、概日リズムが乱される。概日リズムは、ほぼ全ての器官の機能に影響を与える。その乱れは、うつ、不眠症、循環器疾患、ガンなどに繋がる恐れがある。専門家は、乳がん・前立腺がん・肥満・早期糖尿病の急増が、夜間人工光の急増と何らかの関連がある、といえる十分な科学的根拠があると言う。

他にも、ICUでの人工光の照射が、新生児の概日リズムの確立を弱めたり、精神不安定の原因となるのではないか、との研究もある。シフト勤務の女性は人工光の影響で乳がんリスクが高いことは、多くの学術雑誌に掲載されている。直腸がんとの関連を指摘する研究もあるが、まだ十分確立されていない。シフト勤務とがんリスクの関連は、メラトニンの役割が鍵であると考えられている。光照射によってメラトニン生成が抑制されるのである。

イスラエルの研究者は、夜間の衛星写真から147都市の人工光レベルを求め、それを乳がん発生率マップと比較した結果、有意な相関が見られた(人口密度、生活レベル、大気汚染の補正を考慮しても)。肺がんとの相関は見られなかった。

光害と健康の関連性の研究はまだ始まったばかりである。

http://ehp03.niehs.nih.gov/article/info:doi/10.1289/ehp.117-a20
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