Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/0/chicappa.jp-hikarigai/web/mediablog/class/View.php on line 25

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/0/chicappa.jp-hikarigai/web/mediablog/class/View.php on line 30

Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/0/chicappa.jp-hikarigai/web/mediablog/class/View.php:25) in /home/users/0/chicappa.jp-hikarigai/web/mediablog/class/View.php on line 81
光害.net 報道リンク集::北竜町でひまわり畑のライトアップ計画
<< April 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
 
Search
Tags
Archives
Link
 
北竜町でひまわり畑のライトアップ計画
2017.6.23 北海道新聞
北竜「ひまわりの里」一夜限りライトアップ 8月2日 反応見て継続検討

北海道・北竜町でひまわり畑のライトアップを、一晩限りで行う。昨年、インターネット上でクラウドファンディングを開設した際には、環境への影響を懸念する声が上がり、中止となった。

http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0413382.html
(管理者は、会員限定部分は閲覧できていません。)

--------------------
昨年のクラウドファンディングのサイト(2016.6、コメント欄に多くの反対意見)
https://camp-fire.jp/projects/view/7831

中止報道
2016.6.23 北海道新聞
周りに民家ないのに... 北竜ヒマワリ畑のライトアップ中止
(リンク切れ)

試験点灯の報道
2016.9.1 北海道新聞
夜のヒマワリの格別 北竜で試験ライトアップ 反応上々、本格実施検討へ
(リンク切れ)

--------------------
管理者は、上記試験点灯の報道を受け、2016.9.5 に北竜町に下記の意見メールを送りました。返信はありませんでした。

(前略)
北海道新聞のWeb掲載記事『周りに民家ないのに... 北竜ヒマワリ畑のライトアップ中止』(2016.6.23)、および『夜のヒマワリも格別 北竜で試験ライトアップ 反応上々、本格実施検討へ』(2016.9.1)を拝見しました。僭越ながら、以下の通り意見させていただきます。

光害とは、過剰あるいは不適切に設置・運用された人工照明による、周辺環境へのさまざまな悪影響の総称です。照明の目的には、安全性の確保・快適性の創造・演出性の付与(ライトアップ等)などがありますが、過剰に明るすぎたり、目的外の方向に光が漏れたり、不必要な時間に点灯している照明などは、光害とみなされる場合があります。

一方、自然豊かで元来暗かった場所を、照明により人工的に明るくすることは、人間にとって必要なことであっても、そこに生息するさまざまな動植物にとっては環境の改悪となります。たとえば夜行性生物の生活圏消失、昆虫の誘因・生息分布の変化、概日リズムに基づいたさまざまな行動パターンの崩壊などが、多くの事例や科学的根拠に基づいて実証されています。さらには、ある生物種への影響は、捕食-被食関係にある他の生物種や、花粉媒介の関係にある植物、ひいては地域の生態系全体にまで影響が及ぶ可能性が考えられます。人間にとって必要な照明であっても、自然界への影響が最小限となるよう、十分配慮する必要があります。

環境省が平成18年に制定した「光害対策ガイドライン(改訂版)」では、屋外照明を計画・設置する際は、『照明設備周辺に生息する保護するべき動植物の有無を調査するとともに、その影響のメカニズムをよく理解し、それぞれ個別に対策を検討すべきである。』と述べられています。

今回、当初のライトアップ計画(クラウドファンディング)に多くの反対意見が集まった理由の一つに、これら周辺環境への影響の配慮が全く説明されていなかったことが挙げられると思います。今後、計画を進められるのであれば、以下のような点をご配慮・ご検討されることを提案いたします。
(1)あらかじめ、環境省「光害対策ガイドライン(改訂版)」をぜひご一読ください。
(2)周辺の生態系を調査し、生物およびヒマワリ自体への夜間人工光の影響について、専門家の意見を求めてください。
(3)実施される場合は、照明の最適化に十分ご配慮ください。
 (3-1) 周囲への光漏れを最小限に抑えること(照明器具の配光・角度の調整。特に夜空への光漏れの抑制。)
 (3-2) 光量を必要最小限に抑えること(光源の数、輝度の検討)
 (3-3) 点灯時間を必要最小限に抑えること
 (3-4) できるだけ色温度の低い光源を使用すること(光の青色成分が強いほど、生態系への影響が大きい)

これらに十分配慮した上で、サイト上で説明がなされていれば、反対の声は弱まると予測いたします。一方で、もし生態系への影響が無視できないと判断されれば、ライトアップ計画自体の見直しの必要があると思われます。

なお補足ですが、「ライトアップ」という手法は、観光促進を目的として近年広く使用されていますが、元来は歴史的建造物やモニュメント等の演出手法であり、自然界をライトアップすることは、前述の生態系への影響の観点からもできるだけ避けるべきである、と個人的には考えております。

また、以下のページより、過去に「富士山ライトアップ計画」「鳥取砂丘・光のタワー計画」が中止となった経緯もぜひご参照ください(私の運営しているサイトです)。
富士山ライトアップ計画への懸念表明 http://idatokyo.org/?p=592
鳥取砂丘・光のタワー計画について http://hikarigai.net/mediablog/?eid=377
鳥取砂丘・光のタワー計画への懸念表明 http://idatokyo.org/?p=635

光害の概要については、「環境年表」に掲載の拙文をご参照ください。
http://hikarigai.net/chrono_env2015.html

本件に関して、光害の観点において、私自身がお力になれることがございましたら、喜んでご協力いたします。
以上、ご検討いただけますと幸いに存じます。
permalink | comment(0) | trackback(0) | edit