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停電前後の街明かりの比較とその解釈
2011.3.25 NOAA
The Night the Lights Went Out Over Japan

アメリカ海洋大気圏局(NOAA)が、DMSPの人工衛星から撮影した、東日本大震災による停電前後の街明かりの比較を公開。

http://www.nnvl.noaa.gov/MediaDetail.php?MediaID=697&MediaTypeID=1

 この写真は日本のある方がブログで取り上げられ(下記)、ツイッター等でもずいぶん話題になっているようです。サイトから停電前後の画像をそれぞれダウンロードして、ビューワで2枚の写真を切り替えながら見比べると、光量の変化が非常によくわかります(ぜひお試し下さい!)。
 画像の比較から、いくつかのことに気付きます。
(1) 仙台・盛岡・八戸周辺が大幅に暗くなっていること。
 当然、停電の影響です。
(2) 西日本を含め、全国的に暗くなっている(明るい範囲が狭まっている)こと。
 この理由は、全国的な節電意識の高まりの結果と考えるには、光量が減り過ぎているように思います。NOAAのサイトを読むと、停電後は3/12の画像のみを使用しているのに対し、停電前は2010年に撮影された複数枚の画像を平均化している、とのことです。そして、撮影時刻は記載されていません。この人工衛星は常に地球を周回しており、日本上空を通過したタイミングの画像を使用しているはずです。したがって、同じ時刻での比較ができる可能性は低いでしょう。また、当然のことですが、宇宙から見た街明かりは、夜が更けていくと共に大幅に減少していきます。全国的な光量の減少は、撮影時刻の違いの結果と考えるのが妥当だと思われます。明らかに地震の影響で暗くなっているのは、青森~茨城の太平洋側だけです。
(3) 北海道の一部、九州の一部が明るくなっていること。
 北海道のこれだけの範囲で街明かりが増えたとは思えません。よく見ると、この明るさは他の地域の街明かりと違い、オレンジ色でぼんやりとしています。おそらく雲の影響ではないでしょうか。停電前の画像は複数枚から雲の影響のない部分を使用しているのに対し、停電後の画像は単一の画像ですから、雲の映りこみを排除できなかったものと思われます。

他にも何か画像から気付くことがありましたら、ぜひお教えいただければと思います。

情報源にさせていただいたブログ:
http://naglly.com/archives/2011/04/noaa-nighttime-lights.php

【4/7 15:10追記】
元となっている画像は、おそらく3/25のエントリーで取り上げたNASAが公開した画像と同じではないでしょうか。
http://earthobservatory.nasa.gov/images/imagerecords/49000/49773/japan_dms_2011071_lrg.jpg
北海道と九州には雲がかかっていますね。
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街灯を消灯してCO2と光害削減-イギリス
2011.3.28 Discovery News
LIGHT POLLUTION: TIME TO TURN ON THE NIGHT?
(天文学者のコラム)

 先日のイギリスのテレビ番組で、私はサフォーク州のNeedham Marketという小さな町に招かれた。イギリスの地方自治体では、CO2削減の目標値が定められているが、その方法としてよく使われているのが、街灯を深夜消すことである。サフォーク州には55,000基の街灯があり、2012年4月までに適切な場所で深夜消灯あるいは60%の減灯を行うことにより、CO2排出を年間4,150トン、電気代を5万ポンド削減する計画である。そしてこれは、光害の削減にも繋がる。
 その町でも23:30に大規模な消灯が行われた。夜空の暗さへの影響は、目を見張るものだった。あいにくの曇り空だったが、雲の隙間から見える夜空の暗さは、消灯後は全然違っていた。スカイクオリティメーターで測ると、その数値は18から19へ、約1大きくなった。街灯を消すだけで、こんなにも違いがあるのだ。
 照明を減らすことは、たくさんのメリットがある。電気代の削減、光害の削減、エネルギーの削減、野生生物の保護、そして綺麗な星空。しかし問題となるのは、照明が犯罪防止に役立っているという、人々の考えだ。イギリスのいくつかの地域では、照明の状態は犯罪の発生にほとんど影響しないとの研究結果が得られている。しかし、人々は照明があると安全だと感じる。この本能的な考えを打ち負かすのは容易ではなさそうだ。

http://news.discovery.com/space/astronomy-light-pollution-crime-110328.html
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世界各地で照明を落とし、地球温暖化を考えるイベントEarth Hour
2011.3.25 space.com
Earth Hour: Protecting the Night Sky from Light Pollution

 過剰または光の向きが配慮されていない屋外照明による光害で、天文愛好家は被害を被っている。そのような照明は、莫大なエネルギーの無駄、さらにドライバーの安全性低下にも繋がっている。
 たとえばニューヨークを例に考えてみよう。都市から遠く離れた、光害の影響のない場所では、裸眼で一度に見える星の数は2,500個程度と言われている。これがニューヨーク周辺郊外では250個、ニューヨーク市区域のすぐ外側では50個、そしてマンハッタンの中心からは良くて15個程度となる。
 光害を減らすため、1988年に設立された国際ダークスカイ協会(IDA)は、天文分野以外(政府機関、照明業界など)からの支持も得て、活発に活動している。正しい照明を使用することは、エネルギーの節約、生活環境の改善にも繋がるからだ。
 あなたにも出来ることは、光害について学ぶこと、家の庭の無駄な照明を減らすこと、そしてEarth Hourというイベントに参加すること。このイベントは2007年にシドニーで始まったもので、地球温暖化防止へのアクションとして、1時間照明を落とすというものだ。初年度は220万人が参加、それが翌年には35ヶ国5千万人の参加に広がった。シドニーのハーバーブリッジ、トロントのCNタワー、ニューヨークのエンパイアステートビル、サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジ、ローマのコロシアムといったランドマークが、全て消灯される。
 今年のEarth Hourは、世界各地で3月26日20:30~21:30(現地時間)に実施される。

http://news.yahoo.com/s/space/20110325/sc_space/earthhourprotectingthenightskyfromlightpollution

Earth Hour日本サイト
http://www.wwf.or.jp/activities/climate/cat1259/cat1390/
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停電前後の街明かりの比較
2011.3.21 NASA
NASAが、東日本大震災による停電前後の街明かりの比較を公開。

http://earthobservatory.nasa.gov/NaturalHazards/view.php?id=49773

DMSPの人工衛星から、2010年に撮影された写真と2011年3月12日に撮影された写真の比較によって作成された画像で、
 黄:2010年・2011年いずれも明るい場所
 赤:2010年は明るかったが、2011年は明かりが消えた場所
 青:雲
 暗い緑:雲と黄(町明かり)の混色によるもの
 明るい緑:2010年は暗かったが、2011年は明るく写った場所

NASAのページでは、「仙台の北、海岸沿いに明るい緑が見える」とコメントされています。たしかに岩手の海岸沿いに緑色が見えますが、自衛隊等の活動拠点か何かでしょうか、それとも大規模火災でしょうか…? わかる方おられましたら、ぜひお教えください。

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震災、電力不足による消灯の広がり
 東日本大震災による電力不足への対応として、可能な範囲での消灯の動きが広がっている。

2011.3.14 産経新聞
日本商工会議所と東京商工会議所による節電要請。ネオン消灯、オフィス照明削減など。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110314/dst11031419020112-n1.htm

2011.3.15 日本経済新聞
国交省による国道消灯。5万6800箇所、約1.3万kW。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3E7E2E38B8DE3E7E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000

2011.3.15 東京新聞
東京都。都道の街灯15万本の半数を消灯、1.8万kW。都庁の照明の4分の3以上消灯を目指し、18時半以降は原則消灯。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20110315/CK2011031502000025.html

2011.3.13 産経新聞
コンビニ各社が全国で消灯。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110313/biz11031316550013-n1.htm

2011.3.13 日本経済新聞
企業が屋外看板の消灯、店内照度抑制などを進める。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9C81E2E2E3E2E2E2E08DE3E1E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=DGXZZO0195165008122009000000

2011.3.15 新宿経済新聞
新宿周辺の大型モニタ、電飾看板も多く消灯。
http://shinjuku.keizai.biz/headline/1106/

2011.3.15 羽田経済新聞
羽田空港で照明の間引き。
http://haneda.keizai.biz/headline/762/

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特に目を引くのが「都庁の照明の4分の3以上の消灯を目指す」です。日本のオフィスは隅々まで明るく照らす全般照明が一般的ですから(これは日本の悪い習慣です)、「必要な部分のみ照らす」という意識に変われば、仕事の能率を下げることなく、この程度の削減が可能かも知れません。

国道の照明減灯は、本来は安全性の面から十分な検討・試行・市民の意見等を踏まえて消灯する箇所を決定すべきですが、即時のエネルギー削減が求められている現状では、仕方がないでしょうか。一部報道ではトンネル照明が突然消灯する可能性がある、とのことですが、これはかなりの危険が伴います。特に日中のトンネル照明が消えている場合、たとえヘッドライトを点けていたとしてもトンネルに入った瞬間・出た瞬間の明るさの差に目の順応が追い付かず、事故の危険性がかなり高まるように感じます。

いずれの取組についても、電力が復活すれば元の明るさに戻すのではなく、「本当に必要な明るさで照明して、エネルギーを削減する」ことの意義に気付いてもらうきっかけになれば、と切に願います。エネルギー問題が切迫している今、「必要以上に明るくすること」は「希望の象徴」ではありません。
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